OSHO said

20世紀の覚者、OSHO(バグワン・シュリ・ラジニーシ)の講話

36.7つのハネムーンと7つの地獄

<OSHOとのダルシャン(面談)より> 

ヴィデハ・・・イラと私についての話なのですが。私達は長い間一緒にいます・・・およそ10ヶ月になります・・・そしてその間、とても素晴らしい時を過ごしました。まるでずっとハネムーンが続いているようでした。それからイラはグループを始めました。そして私は働いていました。するとその時突然、何かが壊れたように感じ、とても空しく、悲しくて、彼女に会いたいと感じました。 

あなたの話に耳を傾けているうちに、私達はお互いに溺れてしまっていると感じ始めました。私達はそれについて話し合い、ただそれに気づいているだけで、それ以外は何もしないでいようと決めました。それをしばらく続けていると、強烈な敵意と怒りが沸き上がって来ました・・・私は今でも彼女がとても好きですが、同時に敵意と怒りも感じます。彼女も私と同じように感じ、今、彼女は空手の練習をしています・・・だから、彼女は非常に危険なのです。 

OSHO・・・ふむ、(イラに向かって)何か話してごらん。 

イラ・・・私はただ敵意がどんどん募っているのを感じるだけです。そして、それを発散出来るのはヴィデハに対してだけだと思います。多分、それを他の人に発散するのが恐いのでしょう。実際、私は自分が父親のように話しているのが分かります・・・次から次へと言葉が出て来るのです。それはとても不愉快で醜悪で、しかもそれは次第に強くなって行きます。 

OSHO・・・ふむ。(くっくっと笑いながら)それで、あなたは空手を習っているのだね?いいだろう!いいや、これは一過性のものだ。すぐに行ってしまうだろう。それにこれはいいことだ。 

ふむ、これはいい。悪いことではない。全てのカップルはこれを通過しなければならない。そして、これを通過出来ないような恋愛関係なら、その関係に大した価値はなかったということだ。 

恋愛関係はいつもバラ色ではない。あなた方はハネムーンをあまりに長く楽しみ過ぎたのだ・・・だから今度は、もうひとつの部分を体験しなければならない。そして、そのもうひとつの部分もハネムーンと同じくらいに大切なのだ・・・棘はバラの花と同じくらいに大切だ。 

物事には、苦悩を通して初めて学べることがある。幸せを通して学べることもあれば、不幸や悲しみを通して学べることもある。慈悲や愛を通して学べることもあれば、敵意や怒りを通して学べることもある。 

敵意とは何かを知らない人は、何かを逃すだろう。彼はあまりにも優し過ぎて、辛さが欠けて味気ないはずだ。このような機会によって生は豊かになる。 

一緒にいて幸せを感じる最初の時期を通過する時に、何が起こっても、この第2の時期も2人で通過することを決意しておきなさい。ひとつ覚えておくべきことがある・・・。 

2人が別れるとしても、否定的な気分の時に別れてはならない。再びハネムーンが訪れた時に別れなさい。それを重点に置いて決めておきなさい。そうすれば、これはあなたの実存に対する意識的な作業・・・意図的な作業になるだろう。 

幸せな時に幸せになるのは、実に簡単だ。逆境の時に、真のワークが始まる。そのような時も、たとえ幸せではないにしても、少なくとも冷静で沈着でいることが出来れば、嵐に直面しながらも動じないような、新しい幸せの質が沸き上がるのが分かるだろう。 

そして確かに、この種の幸せはありきたりのハネムーン型の幸せよりも深い。ハネムーン型の幸せは非常に浅い。 

だからある日、あなた方が別れることを決めた時は、幸せを感じてハネムーンが始まるまで待つことを決意しておきなさい。その時は別れてもいい。それに、そのような地点は必ずやって来る。それは車輪だ・・・それは必ずやって来る。 

その地点がやって来ると、もうひとつの状態が再びやって来る。しかも今度はさらに深い段階、さらに高いレベルで訪れる。その時、あなたはあることを理解しているだろう・・・車輪が下がって、あなたが不幸せになるたびに、あなたは必ず新しい段階、あなたの実存のさらに深い層に入っているということを。 

だから、あなたは待つことが出来る・・・車輪は再び上がって来る。そして、今度はさらに高いエクスタシーになる。 

実はそこには7つの層があり、7つのハネムーンがあり、そして各ハネムーンに対して合計7つの地獄がある。この7つの層がある為に、インドでは結婚の時に、カップルが結婚する時に、2人は火の周りを7回廻る儀式を行うのだ。 

それは非常に象徴的で心理的だ・・・カップルがこの7つの層を全て通過する時、真の結婚が起こる・・・それ以前ではない。西洋は結婚とは何かをまだ知らない。結婚とは、あのような一時的なものではない・・・それが根付くまでには時間がかかるのだ。 

2人が・・・2つの意識が互いに融け合うことは、世の中でもっとも偉大な化学変化だ。相手と出会うこと、同じリズムで出会うこと、深い内なる調和の中で出会うのは、容易なことではない。 

だから、最初のハネムーンに大した意味はない。第2のものは、それよりさらに高い。第3のものは、それよりもさらに高い。だが、それぞれのハネムーンの間には、大きな地獄が待っている。 

何も心配する必要はない・・・ただ、その時期を通過しなさい・・・それは過ぎて行く。
ふむ、いいかな? 

OSHO:The Buddha Disease より抜粋