OSHO said

20世紀の覚者、OSHO(バグワン・シュリ・ラジニーシ)の講話

45.愛は嘘をつかない

<OSHO、ダルシャン日誌、サニヤシンとの面談より> 

ダルナ:最近、恋人との間でとても辛いことがありました。彼とは5ヶ月ほど一緒にいます。そして彼との間には、とてもオープンな関係が生まれました。ところが先日の夜に、彼は私に言いました。私に嘘をついていたと。私はひどく取り乱しました。彼は時々、他の女性に欲望を感じると言うのです。それは分かります。それが問題なのではありません。それは、私があれこれ言える問題ではないのですから。 

「いいわよ。それでも、あなたを愛している。それ以外は何も出来ない」と私は答えました。ですが、そう言った後で、むかつきました。その後、彼の帰りが30分ほど遅れるだけでも、私はふさぎ込んで半狂乱になってしまいます。とても辛いのです。 

OSHO:それはよく分かる。だから人々は、オープンな関係というものを完全に忘れている。閉ざされた関係の中で、死人のようになっている。その為、生の魅力は全て消え失せる。閉ざされた関係の中で、人は嘘をつき続ける。決して、本当のことを言わない。 

別の女性、別の男性に興味を持ったり、夢中になったりすることもあるだろう。だが、そうしたことは決して打ち明けない。事実をひた隠しにする。こうした閉ざされた関係は、とても不自然なものだ。 

彼は、あなたに興味を持った。それは彼が、女性一般に興味を持っているからだ。そうでなければ、どうしてあなたに興味を持つだろう。だから別の美しい女性を目にしたなら、当然、その女性にも欲望を感じるだろう。彼は、その女性のところに行くべきだと言っているのではない。 
彼にとって選択肢はふたつある。ひとつの選択肢は、その女性に惹かれているとあなたに打ち明けることだ。こちらの方が自然だ。そして正しい方法だ。彼が真実を話してくれたことで、あなたは彼を、前よりも愛するようにさえなる。 

ダルナ:それは本当です。 

OSHO:もうひとつの選択肢は、嘘をつくことだ。あなたが傷つく感じがして、彼は嘘をつく。世界に女性はあなたしかいないかのように装う。別の女性には、全く魅力を感じないかのように装う。装うだけでなく、強制することさえも出来る。別の女性を見ないよう、誠実に努力するかもしれない。だがやがてあなたは、彼があなたへの興味を失っていることに突然気づく。というのは、女性に興味がないのに、どうしてあなたに興味を持つのかね?あなたは女性の代表だ。あなたは彼にとって、女らしさのあらわれ、女性的資質の象徴に他ならない。 

あなたの問題は理解出来る。あなたは嫉妬している。それも当然なことだ。だから、それを彼に伝えるといい。あなたも嘘をつく必要はない。あなたも嘘をついていた筈だ。違うかね?本当は嫉妬しているのに、嫉妬していないと言って来た。だから、あなたも嘘をついている。ただ、こう言うといい。 

「分かったわ。だけど、私は激しい嫉妬を感じる。だからと言って、あなたが私に何か酷いことをしたと言っている訳じゃない。ただ、自分のマインドに起こっていることを伝えているだけなの。マインドでは、今でもそれが気になっている。私はとても嫉妬している」 

そう感じるのも当然のことだ。男性が別の女性に欲望を感じるのと同じように、当然のことだ。彼がその女性に夢中になり、自分から離れてしまうのを恐れるのは、当然のことだ。あなたは彼を失うかもしれないのだから。嫉妬している時には、それが事実なのだから、そのように伝えなさい。ただし、相手に罪悪感を持たせないようなやり方でするといい。 

嘘は愛を殺す。傷つけること、傷つけられることは問題ではない。愛があれば、どんな傷でも受け入れられる。だから、傷つくことは問題ではない。実際のところ、傷によって愛はさらに深くなる。傷つくこと、傷つけられることが、新しい生命をもたらす。だが、嘘をつくならば、愛は消える。 

あなたが嫉妬していないふりをするなら、「あなたを愛している」と言うだろう。だが深いところでは、あなたは憎んでいる。彼に復讐したがっている。そして、いろいろな形であなたは復讐するだろう。そうすることで、あなたは分裂する。 

だから、本当にオープンでいなさい。嫉妬しているならば、あなたは嫉妬しているのだ。彼が別の女性に夢中ならば、夢中なのだ。他に何が出来る?人間とは無力な存在だ。彼の限界を理解しなさい。彼も、あなたの限界を理解するだろう。 

だから、傷つくのはいいことだ。あなたの側も、オープンにならなければならない。おそらく、これまでのあなたはオープンではなかった。その為に問題が生まれた。あなたもオープンになりなさい。あなたもまた、別の男性に興味を持つことがあるだろう。それは自然なことだ。本当に別の男性には興味がないのだとしたら、それもいい。別の男性に興味を持ちなさいと言っている訳ではない。別の男性に興味を持たないことが、あなたにとって自然なのかもしれない。人はみな違う。万人に当てはまる黄金律などない。 

オープンでいてごらん。それを試してみなさい。オープンであることは、愛を壊さないことよりも大切だ。オープンさが失われたならば、全てが失われてしまうのだから。その時には、あなたの愛さえも失われる。オープンさが失われたならば、たとえ愛が残ったとしても、その愛は大した役には立たない。だが、いったん愛が壊れても、オープンさが残ったならば、愛はその中で再び育つ。オープンさは、愛を育てる為の空間を用意してくれる。 

これを実行するのは難しいだろう。挑戦となるだろう。美しいことばかりではないだろう。だが、それは誰もが予期しなければならないことだ。愛は困難な試練だが、誰もがそれを通り抜けなければならない。オープンなままでいなさい。そして、これを続けてごらん。そして何が起こったとしても、正直にそれを相手に言いなさい。表現しなさい。 

OSHO,Blessed are the Ignorant より抜粋