OSHO said

20世紀の覚者、OSHO(バグワン・シュリ・ラジニーシ)の講話

25.食べ過ぎについて

<OSHOの講話より> 

質問:私の問題はたくさん食べ過ぎることです。私はいつもそういう状態にありました。

あなたはふたつの事をすることが出来る。ふたつのタイプの食べ方がある。 

ひとつは、あなたが好きなものを、あなたが気に入っているもの、あなたが想像するものだ。それには何の間違いはない。だがその為には、あなたはちょっとしたコツを学ぶ必要がある。 

とても魅力的な食べ物がある。その魅力は、あなたの目の前に食べ物があることから来る訳ではない。 

あなたはホテルに、レストランに入り、ある食べ物を目にする・・・奥の方からやって来る匂い、その食べ物の色、その香り・・・あなたはその食べ物について考えていなかった。が、突然あなたはそれに惹きつけられている・・・これはあなたの為にならない。 

これはあなたの本当の欲求ではない。あなたはこの物を食べることは出来る・・・が、それはあなたを満足させないだろう。食べても食べても、それからは何もやって来ない・・・それからは満足はやって来ない。 

満足はもっとも重要なことだ。満たされないことが、食べ物に取りつかれた状態を生み出す。食べる前に、毎日ただ瞑想しなさい。目を閉じて、自分の体が何を欲しがっているのか感じてごらん・・・それが何であっても! 

あなたはどんな食べ物も見ていない・・・食べるものは何もない。あなたはただ、自分自身の存在を感じている。自分の体が何を必要としているのか、何を欲しているのか、何を望んでいるのかを。 

レオナルド・パーソン博士はこれを「ぴったりくる食べ物」(ハミング・フード)と呼ぶ・・・あなたにぴったりくる食べ物。それを欲しいだけ食べなさい。とにかく、それにこだわりなさい。 

他の食べ物を彼は「人を招く食べ物」(ベッコニング・フード)と呼ぶ。それが食べられる状態にあると、あなたはそれに興味を示すようになる。それはマインドから来るものであって、あなたが必要としているものではない。 

もし自分のハミング・フードに耳を傾けたら、あなたはそれを欲しいだけ食べることが出来るし、決して苦しまない。なぜなら、それはあなたを満足させるからだ。 

体は単に必要なものを欲しがる。体は他には何も欲しがらない。それで満足する。そして満足がありさえすれば、人はさらに食べようとは決してしない。 

問題は、あなたがベッコニング・フードを食べている時にだけ起こる。自分の目の前にその食べ物があると、あなたは興味を持ち、そして食べる。それらはあなたを満足させることが出来ない。なぜなら、体がそれを必要としていないからだ。 

それが自分を満足させないと、あなたは満たされていないと感じる。満たされていないと感じながら、あなたはさらに食べる。だがどんなにたくさん食べても、満たされない。なぜなら、初めから必要としていないからだ。 

一番目のタイプの欲求が満たされるべきだ。そうなれば、二番目は消えてしまう。人々がしていることは、一番目に決して耳を傾けようとしないことだ。だから二番目が問題になる。もしあなたがハミング・フードに耳を傾けたら、ベッコニング・フードは消える。 

二番目が問題になるのは、あなたが自分の内なる欲求に耳を傾けなければならないことを、まったく忘れていて、しかも人々はそのことに耳を傾けないように教えられてきたからだ。 

彼らは教えられてきた。「これを食べなさい。あれを食べてはいけない」・・・決まりきった規則。体は決まりきった規則など知らない。幼い子供が食べ物と共に一人にされたら、子供は自分の体に必要なものだけを食べるということが分かっている。 

それを発見した人々は驚いた。今や、多くの心理学的発見が知られている。彼らはとにかく驚いた。もし子供が何らかの病気で苦しんでいて、リンゴがその病気によければ、子供はリンゴを選ぶ。他の全ての食べ物が用意されていても子供はリンゴのところへ行く・・・。 

宣伝、極彩色の絵、テレビ、映画を通して、あらゆるところであなたはその食べ物に惹きつけられ、自分のハミング・フードから引き離されている。ある会社はあなたに何かを売りつけることに興味がある。それはその会社の利益の為だ。会社にとって有益なのであって、あなたにとってではない。 

コカコーラの会社はあなたにコカコーラを売ることに興味がある。それはあなたの体とは何の関わりもない。それはあなたを誘い込む。どこに行ってもコカコーラがある。コカコーラはもっとも普遍的な物のひとつのようだ。ソビエト連邦でさえ・・・アメリカの物は他に何も許されていない。が、コカコーラはある。 

あらゆるところから、その瓶があなたを呼んでいる。あなたを招いている。「こっちに来てごらん」急にあなたは喉が渇き始める。その渇きは偽りだ。私はコカコーラを飲んではいけないと言っているのではない・・・だが、体に耳を傾けてごらん。それを忘れないようにしなさい。 

自分が気に入るものを感じるようになるのに、何日かまたは何週間かかかるだろう。自分が気に入るものを欲しいだけ食べなさい。もしアイスクリームが気に入っているなら、アイスクリームを食べなさい。満足するまで、ハートの欲求が満たされるまで食べなさい。そうすれば、突然あなたは満足していることに気づく。 

そして満たされていると感じると、腹いっぱい詰め込もうとする欲求は消える。満たされない状態ゆえに、あなたはもっともっと詰め込もうとする。が、何の効果もない。あなたは腹いっぱいだと感じるが、それでも満たされない。だから問題が起きてくる。 

まず最初に、何か自然なもの、そしてやって来るものを学び始めなさい。ん?というのも、私達は単に忘れてしまったに過ぎず、それは体の中にあるからだ。 

朝食を食べようとする時は、目を閉じて何が欲しいのか、自分の本当の欲求が何なのかを見てごらん。何が用意されているかといったことを考えてはいけない。ただ、自分の欲求が何であるかを考えなさい。 

それから、出かけて行ってその食べ物を見つけ、そして食べるがいい。食べたいだけ食べなさい。何日かその食べ物を食べなさい。次第に、あなたはもう食べ物が自分を招いていないことに気づくだろう。 

二番目のこと・・・、食べる時はよく噛むようにしなさい。急いで飲み込まないように。というのも、口で行うことであれば、あなたは口の中でそれを楽しむからだ。 

それならば、どうしてもっと噛もうとしないのかね?何かを10回噛む代わりに、1回噛むことを10倍楽しみなさい。もしあなたの楽しみが味覚だけだとしたら、それはほとんど、ただ10回噛むようなものだ・・・。 

だから、食べている時はいつでももっと噛むようにしなさい。というのも、その楽しみはちょうど喉の上にあるからだ。喉から下には味覚はない・・・そんなものはない・・・なのになぜ急ぐのかね?もっと噛んでごらん。 

そしてこの味覚をさらに強烈にする為に、出来る限りのことをやりなさい。何かを食べている時は、まずその匂いを嗅ぎなさい。その匂いを楽しみなさい。というのも、味覚の半分は匂いで成り立っているからだ・・・。 

だから、食べ物の匂いを嗅ぎなさい。食べ物を見るようにしなさい。急ぐことはない・・・時間をかけてごらん。それを瞑想にしなさい。たとえ人々があなたは気違いになったと思ったとしても、心配することはない。 

ちょっとその食べ物をあらゆる面から見てごらん。目を閉じてそれに触れてごらん。頬で触れてごらん。あらゆるやり方でその食べ物を感じなさい。何度も何度も匂いを嗅ぎなさい。それから少し噛み、さらによく噛んで、それを楽しみなさい。 

それを瞑想にしてごらん。ごく少量の食べ物で充分になり、それはもっと多くの満足感をあなたに与える。だから、このいくつかのことを3週間の間、やってごらん。それでいい! 

OSHO, The Shadow of The Whip より抜粋