OSHO said

20世紀の覚者、OSHO(バグワン・シュリ・ラジニーシ)の講話

148.恐怖がなければ、ただ愛だけが残る

<OSHOとのダルシャン(面談)より>      (1976年7月28日) 

OSHO・・・あなたはどういうことかね、ルドラ? 

ルドラ・・・(大人しそうなカナダ人サニヤシン)私はとても柔らかいエネルギーを感じています。ソーマ・グループでは「私は恐くない」というマントラにとても深く入り込みました。それは私にマーチン・ルーサー・キングと「勝利を我等に」という歌を思い出させ、私はそれを「私」が完全に消え去るまで唱え続けました。その「私」が消えた時、恐怖は完全になくなっていました。そこには何もありませんでした。 

その後で、私は本当に足元のおぼつかない、もろい感じがしました。それはビューティフルでした。それからというものは、泣いてばかりいます。 

OSHO・・・泣くことを楽しんでいるのかね・・・ 

ルドラ・・・そうです、そうです。 

OSHO・・・涙というものは、世の中で最も美しいもののひとつだ。だからそれを楽しんで、もろいままでいるがいい。なぜならば、もろければあなたは神に対して有効だからだ。あなたは柔らかい。浸透性がある。あなたはスポンジのような働きをして、そこへ神が浸み込んで来る。あなたが堅ければ何も入って来ない。 

ところが、我々は何も入って来ないように堅くしていろと教えられて来た。その堅さが我々の防御の一部になっている。我々は恐い。だから堅くなっているのだ。そこで、恐くなくなり出すとあなたはもろくなる。人間を石のようにしてしまっているのは恐怖に他ならない。実に硬直している、堅い、感じやすくない。 

それは彼らが、誰かが入って来るかもしれない、誰かの愛や何かの優しさが表面に出て来るかもしれないのを恐れているからだ。彼らは何も入れてはいけないと教わって来た。なぜならば、もし何かが入って来たら、もうコントロールがきかないからだ。あなたは妊娠してしまう。そこで、あなたは自分を守る。 

だんだんその恐怖と、絶えず自分自身を防御していることの為に、我々は縮み上がってしまったのだ。その恐怖を感じてごらん。あなたは拡がり始めるだろう。もろくなってごらん。あなたは拡がり始めるだろう。何も恐れがなければ、そこには神以外の何ものもありはしない。そこに何も恐怖がなければ、ただ愛だけが残る。方向性は2つしかないからだ。恐怖か愛か・・・。 

もしそこに恐怖があったら、愛は存在出来ない。もし恐怖がなければ、愛の中から踊るだろう。あなたは泣き、そして笑うだろう。あなたはほとんど愛で狂わんばかりになることだろう。しかも、この愛には宛先がない・・・。特別誰に向けられてもいない。 

実際のところ、それは「関係」ではない。それはマインドの一状態なのだ。恐がっている時には、あなたはただもう恐い。この男が恐いとか、あの女が恐いというのでもないし、この夜が恐い、この闇が恐いというのでもない。あなたはただただ恐いのだ。他のものはみな口実にしかすぎない。愛している時には、あなたはただもう愛している。その行く手に現われるものなら何でも愛してしまう。だからそれを許しなさい。 

そして、その瞑想は続けるがいい。毎晩やるととてもいいだろう。寝る直前にやってごらん。少なくとも眠り込む瞬間に、もし完全に恐怖のない状態にいられたら、それはあなたの眠りに全く違った質を与えてくれるだろう。そして眠りというのは小さな死だ。つまり実際には、我々は死を恐がっているのだ。眠りがあまり深くないのはその為だ。妨げられている。みんなはあっちへ寝返りを打ったり、こっちへ寝返りを打ったりしてばかりいる。実際のところ、それは恐怖以外の何ものでもない。 

眠りの中ではコントロールが効かないからだ。あなたは何が起こっているのか分からない。自分が誰なのか、自分がどこにいるのか分からない。起きていた時に持っていた世の中でのコントロールは全て失われている。ある人達はひっきりなしに寝返りを打つ。すると繰り返し繰り返し眠りは破られてしまう。人々があまりにも恐怖を持ちすぎていれば、不眠症は当然だ。 

恐怖がなくなれば不眠症は消える。あなたは本当に深く眠る。まるで本当に死んでしまったかのように・・・。そして朝になると、死の世界から戻って来る。あなたは毎朝のように復活するのだ。何か他のグループをやりたいかね? 

ルドラ・・・そうですね、この体験の後、私はとてもクリアーで平和な感じを味わっていて、自分の道は奉仕だと感じています。医者になることについて何か言ってもらえればと思っていました。私は医学を勉強して医者になりたいと思っています。目的地としてではなく、ただ流れの一部としてですが。それが私に、与えるということを可能にしてくれるからです。 

OSHO・・・そう、それはいい。もし本当に愛から出て医者になるならば、それはあなたの為にも、他の人の為にも、とてもいいことだろう。それは一生の瞑想にもなり得る。 
Very good、ルドラ。 

「生命の歓喜・DANCE YOUR WAY TO GOD」(めるくまーる社)より